- 国際色豊かな環境が好き!外資系企業が気になる。
- 同じ仕事をやっていても、外資系企業なら年収が高いと聞いた。気になる!
- でも、英語は苦手。はっきり言って、出来ない、話せない。どうすればいい?諦めるべき?
上記のように考えている方向けの内容です。
実際に英会話が大の苦手で、それにもかかわらず外資系を渡り歩いている「現役の外資系人事」が書いていますので、ぜひ参考にしていただければ幸いです。
本ページの内容!
- 結論:英語が出来なくても外資系転職でキャリアアップすることは可能
- 外資系なら簡単に年収アップ・キャリアアップが出来る理由
- 外資系で英語が話せないと困る4つのパターンと、その乗り越え方
- 私が実際に外資系への転職に使った転職エージェント
ちなみに、本ブログのそれぞれの記事が読みたい方は、BLOGへどうぞ。
結論
結論から申し上げますと、英語が話せなくても外資系企業に転職をして年収アップすることは簡単です。
実際に、英語を話すのが苦手で、そもそも5教科の中で英語が最も嫌いだった人間(私)でも、外資系人事として外資を渡り歩いています。
とはいえ、それにはいくつか知っておくべきコツがあります。本ページで、そのためのコツを余すところなくお話していきます。
このページを読んでいただければ、英語が苦手でも外資系に転職できるようになります。
前提:外資転職なら年収アップが簡単。学歴も問われづらく、キャリアアップにも最適
まず、前提として「外資系転職で年収アップしやすい」というのは本当なのでしょうか?
もしこの点が嘘だったら、せっかく(英会話を含む)いろいろな対策を講じて外資系転職をしても、報われないですよね。
なので、最初にこの点について簡単に解説しておきます。
外資系企業への転職では年収アップが簡単だというのは事実
安心してください。
外資系企業への転職では年収アップが簡単だというのは、事実です。現役で外資系企業の人事をしている私が断言します。
この理由は「外資系転職で年収アップが簡単に出来るのはなぜなのか?理由は4つ」で詳しく解説していますが、簡単にまとめると以下の通りです。
- 外資系企業には知名度がない会社も多く、給与を出さないと人が集まらないから
- 外資系グローバル企業の一部は本国の給与がバカ高く、その報酬水準に引きずられているから
- 英語が話せて仕事ができる人材は限られているため、希少価値が高いから
- 外資系は給与の設定を個人ごとに柔軟に運用しているから
外資系には日系企業とは異なる事情があり、そのどれもが外資系ビジネスパーソンの年収をアップさせる方向に働いているんですね。
外資系でキャリアアップしやすい理由
さらに外資系には、単純な年収アップのしやすさ以外にもキャリアアップしやすい理由があります。
それは、外資系企業に以下のような特徴があることです。
- 学歴があまり問われない(ぶっちゃけ、聞いたこともない大学卒の人がめっちゃ多い)
- 経歴があまり問われない(例えばフリーター・派遣・契約社員であった過去があってもマネージャー等になれる)
- 年齢があまり問われない(若すぎる、高齢過ぎる、が日系企業より出にくい)
上記の特徴は、特に日系の大手企業ではほぼ見られない特徴です。
日系のトップ企業は、社員の学歴は早慶が平均で最低MARCH以上、経歴はずっと正社員だった人しかいない、という会社ばかりですが、外資系では異なります。
あなた自身の属性によって、有利になるものも、あまり有利にならないものもあるでしょう。
ただ、外資系企業に勤めている人は、上記のどれかの理由により、外資系の方がキャリアアップしやすいと感じていることが多いです。
通常の転職で「人生を逆転」というレベルまで年収やポジションを改善させるのは難しいですが、外資系転職と外資系企業内での出世を組み合わせれば可能です。
キャリアアップしたい方、野心家の方には外資系を強くおすすめします。
外資系の門戸は広がっている!
経済産業省が出している外資系企業動向調査の概況を見ると分かるのですが、外資転職の門戸は広がっており、そして今後も拡大していく予定です。
- 雇用見通しは、94.6%の企業が増員もしくは現状維持を予定。
- 構成比はアジア系企業の割合が増加、米国系企業及び欧州系企業は減少。
米系や欧州系だけではなく、中国系の外資もなかなか良い給与を出しますし、かなり増えてきています。最近はオーストラリア系の企業もよく見ます。
(あまりいないと思いますが、英語は話せないけど中国語は話せる、という人にはチャンス!)
英語が話せない人の外資系転職を阻む4つの壁と、その対処法
私は自分自身が外資系転職を何度もしているうえに、人事として「外資は初めて」という人を何度も受け入れてきました。
ですので信じてほしいのですが、英語が話せない(苦手な)人が外資系転職をしようとする場合に、困ってしまうパターン(失敗するパターン)というのはいくつかに限定されています。
それは、主に以下の4つのパターンです。
- 外資系に強い転職エージェントの多くが外国人で、日本語が話せない
- 外資系での英語面接が突破できない
- 外資に転職後、英語が話せなくて周囲に溶け込めず、退職に追い込まれる
- 外資系では英語が話せないと出世できない
ここから、上記の4つのパターン(壁)と、その乗り越え方について詳しく解説します。
結論から言えば、上記の4番(外資系では英語が話せないと出世できない)以外は対処が簡単です。
壁1:そもそも応募できない?外資系に強い転職エージェントの多くが外国人
1つ目の壁は、そもそも外資系企業に応募できないという壁です。
外資系求人の多くは、求人サイトに掲載されているのではなく、転職エージェントが持っていることが多いです。
そして、外資系求人を持っているエージェント(外資に特化したエージェント)のほとんどが外国人。
つまり、多くの場合、外資系求人を紹介してもらうためには、外国人エージェントと英会話をする必要があるのです。
私のように英語が出来ない人からすると本末転倒(というか、詰んでいる状態)なのですが、これが現実。
これを回避する方法は「英語が話せなくて外国人の転職エージェントが怖い場合の対策」に書いた通り、外資系に強い日本人エージェントを使うこと。
具体的に言えば、JACリクルートメントです。ここは、外資系に強い上にほぼ全員日本人エージェントです。(少なくとも私は、JACで外国人に会ったことがないです)
まずは、日本人エージェントに外資系求人を紹介してもらって、面接を受けて入社してしまうことが重要です。
壁2:恐怖!外資系での英語面接
「日本人エージェントに外資系求人を紹介してもらっても、外資系の英語面接は突破できないのでは?」と思いますよね。
しかしながら、多くの場合は心配ありません。実は、外資系でも英語面接のない企業がほとんどだからです。
次の項でお話しますが、意外に英会話を使う機会がない外資系も多いです。外資系は合理的なので、業務で使わない技能はわざわざ試しません。
極端な話、英語面接がある外資系企業は、英語面接があると分かった瞬間に断っていいと思います。
確実に英会話が必要な会社やポジションでは英語面接がありますが、そこは英語が出来ない人が入ってしまうと地獄を味わう可能性があるので、スルーすべきです。
壁3:外資に転職出来ちゃったけど、英語が出来なさ過ぎてすぐ退職…。
「外国人エージェントも英語面接もスルーできるのは分かったけど、入社してから困らない?英語についていけなくて退職したくない」と思っている方もいるでしょう。
ある意味「ごもっとも」なお悩みなんですが、数社で外資系の人事をしている経験から、「ほとんどの場合、大丈夫」と言えます。
「外資系で英語を使う企業、使わないで済む企業の特徴」という記事に書いたのですが、以下の特徴がある会社では、そもそも英会話の機会があまりないです。
- 顧客が日本人または日系企業である
- 日本法人の規模が大きい
- 日本法人の歴史が長いか、日系企業を母体としている
- ジュニアなポジションである
極端な話、マックのお姉さんやスタバのお兄さんの英語って聞いたことないですよね?(ポテトとかフラペチーノとかのカタカナ英語は除いて)
マクドナルドもスターバックスも立派な外資系なんですが。
「マックやスタバはアルバイトだからだろ!」と思うかもしれませんが、外資系の正社員の場合も、それと大差ありません。
顧客が日本人で、周り(上司や同僚)も日本人なら、英語を話す機会なんてほぼないです。
要は、割と大きな外資で、お客さんが日本人または日系企業の場合(=ほとんどの外資がそうです。そのために日本進出してるんですから)、英会話はほとんど必要ないことが多いです。
私自身、数年勤めた外資系で、英語を一言も話さないまま別の外資に転職(退職)しました。これは別にレアケースではないです。
もう少し具体的な理由も述べておきましょう。英語が出来なくても外資系で何とかなる理由は、大きく分けて以下の3つです。
- 外資系で英語を使う機会は思ったより少ないから
- 業務アサインは能力・スキルに応じて行われるから。(当然、英会話力も考慮される)
- 何とかならないポジションには英語面接があるorビジネス英会話の実践経験が問われるから
詳しくは「英語が喋れないのに外資系に入社してしまうとどうなるのか?外資系人事が本音で回答」という記事に書いています
必要に応じて、参考にしてみてください。
壁4:外資系では英語が話せないと出世できないってホント?
ここまで、ざっくり言うと
- 外資系エージェントはスルーして大丈夫だよ(壁1)
- 英語面接なんて、外資系でもほとんどないよ(壁2)
- 日常業務でも、英語なんて使わない外資系は多いよ(壁3)
というお話をしてきました。
端的に言うと、「外資だからって、基本的に英語なんてできなくても大丈夫だから!」という回答でしたね。
しかし、この「壁4(外資系では英語が話せないと出世できない)」だけは本当の壁です。
英語が出来ないと、以下のような状態になります。
- グローバルプロジェクトには(望まないと)アサインされない
- 出世は課長クラス、良くて部長クラスまで。超・仕事が出来ても役員まではなれないことが多い
外資系でも、国内営業の部署だと、英語が喋れないけど仕事はめっちゃできる営業部門長(事業部長)みたいな人がいることがあります。
外資系製薬のMR(営業マン)のトップとかが典型例です。こういった場合に、英語が話せないことでその上の役員(営業・マーケティング担当)に上がれていないケースは外資系あるあるです。
(このケースは、人事として本当にたくさん見てきました・・・。)
英語が喋れず外資に入社した人の末路はこんな感じです。「英語が喋れないのに外資系に入社してしまうとどうなるのか?外資系人事が本音で回答」に書いた通り、普通に生きていけます。
- 普通に働けている。何十年も(英語がほとんど話せないまま)働いている人も多い
- 英語ミーティングでは基本的に黙ってる
- 英語プレゼンはほぼ担当しない。もし担当になっても読めばOK
しかし、外資系での出世に英語が必要であることだけは本当です。
入社時点で英語がダメでもまったく気にすることはありませんが、部長以上になりたいならおとなしくレアジョブやビズメイツ(オンライン英会話)でもやっておきましょう。
大手外資系の部長(Director)は大体年収1,500万円くらいなので、その価値はあると思いますよ。
私が実際に外資系転職に使った転職エージェント
最後に、外資転職において大切な、エージェント選びについてお話しておきましょう。
私は何度か外資系転職をしています。
ですから、実際に外資系転職に使った転職エージェントは、複数あります。
少しお話した通り、外資系には「外資系企業に特化したエージェント」があります。
実際に私自身が使った経験があるもので言えば、以下の様なエージェントです。
- JACリクルートメント
- エンワールドジャパン
- ロバートウォルターズ
- ヘイズジャパン
- イーストウエストコンサルティング
- ランスタッド
- LinkedIn(これはエージェントではなくSNS)
これもすでにお話しましたが、英語が得意じゃないけど外資系に行きたいという人であれば、JACリクルートメントは外せません。
何度も言いますが、エージェントが日本人なので。
JACリクルートメントの公式サイトはこちらです。
私は何度も転職しているので、上記の様な外資専門の転職エージェントを重点的に使っています。
ただし、実際にはリクナビNEXTやらビズリーチやら、普通の(一般の)転職サイトでも、外資系の求人は結構もらえます。
目安としては、年収1000万以上であれば、上記にリストアップしたような外資系専門の転職エージェントを使うべきです。
年収1000万以上だと、外資系企業であっても大体がマネージャー求人になってきます。
マネージャー求人はリプレイスメント(退職者やクビになった人)の後任求人であることも多く、非公開になっているケースがほとんど。
あまり社外に情報を出せないため、外資系企業の側としても「限られたエージェントだけ使う」ことが多いのです。
そして、限られたエージェントに選ばれるのが、「外資系に転職しそうな人、出来そうな人」に集中的にアプローチしている外資系専門エージェントなのです。
逆に言えば、年収が1000万円に満たないのであれば、外資系専門エージェントのほかに、普通の転職サイトを使うのもおすすめです。
私は外資転職についてはプロですが、普通の転職サイトについては「普通の転職経験者よりは詳しい」くらいなので、解説はしません。
ただ、一つだけアドバイスさせていただきますと、ネット上に溢れる謎の「比較ランキング」はあまり参考にしない方がいいです。
以下のようにある程度のデータをもって、経験豊かなプロ(専門家)が作成した「おすすめ転職サイト・転職エージェント」の記事を参考にするといいでしょう。
私が一番よく使っているJACリクルートメントもおすすめされていることが分かっていただけると思います。
あと、本当の転職のプロは外資転職にLinkedInをきちんと紹介していることも、分かっていただけると思います(笑)
まとめ
このページで解説してきた通り、英語が話せない人でも外資系転職で年収アップすることは可能、というか簡単です。
というか、実は日常的に英語を話す企業やポジション(役割・業務)というのは、かなり限られています。
外資系人事をしている立場で言うのもなんですが、外資系はコンプライアンスやハラスメント、残業にも厳しい上に(ぶっちゃけ大した仕事をしていなくても)年収が高めなので、すごく狙い目だと思います。
外資系企業が気になる方は、英会話にビビらず、応募してみてください。私がこのページに書いたことが実感できると思いますよ!